今年も炉開きの季節。
真夏は猛暑とコロナの心配が続き、穏やかな秋は遠く感じましたが季節は巡って来ました。
棚は淡々斎好み「溜精棚(りゅうせいだな)」。左の丸窓が印象的でよく見ると柄杓(ひしゃく)の柄が藤蔓で組まれています。裏千家今日庵の茶室「溜精軒」の下地窓「杓の柄窓」からデザインされたものです。モダンな意匠ですね。
お点前は11月最後の日曜クラス。
薄茶の終わりに道具を棚に飾り、錦秋の取合わせです。(写真左上)
棗:出雲漆壺斎「雲錦」(雲は桜、錦は紅葉を意味します)
茶碗:京都平安窯紫雲「蔦の絵」、水指:京都西村徳泉「葡萄棚」
掛軸は炉開きに向けて「関 南北東西活路通ず」。
菓子は裏千家好み「ふのやき」(式亭)。利休の時代から名が伝えられ、質素に見えますが、砂糖と味噌がついて香ばしく美味しいです。
家の中庭の紅葉も鮮やかに色づき、今が見頃、無事に炉開きが迎えられたことを
静かに祝ってくれているようです。(写真下)
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