紫陽花が茶室を彩る季節です。
家の中庭に紫陽花が咲き、朝、茶花として切ってきます。
青紫のガクアジサイが多いですが、丸い膨らみのホンアジサイもあります。
漢字が表すように陽のある紫の優しい花ですね。心を潤してくれます。
いつも掛軸を掛ける床の間は、籠を使った「掛け花」。
籠は漁師が魚を取る時、腰につける籠の形。掛軸と違って花が主役になり、シンプルですが存在感があります。通常、正式な茶事では、初座の懐石の時に掛軸、濃茶が始まる後座に掛軸から花に変えます。
棚は木地の丸卓、ブルーの水指はガラス切箔で涼しさを感じていただくように。
お茶は「洗い茶巾」。平茶碗に水と茶巾を入れて運び、茶巾は茶筅通しの前に絞ってたたみます。茶碗の水は建水に捨て、その後、お茶を点てます。平たいお茶碗は「馬盥(ばたらい)」と呼ばれ、水を使った夏の点前です。干菓子は「熊野弥平あゆ焼」。
籠や花入れに生けた紫陽花も清楚です。(写真下)
最後の写真は中庭の紫陽花、名前は「墨田の花火」。
花が隅田川の花火のよう、「ヒュルルー、ドーン~!」、
もうすぐ夏の夜空に花火が上がります。
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