師走、お茶はそれぞれのクラスで、今年最後の稽古でした。
来年の健康と平和を祈る掛軸「無事」を見て、湯の沸く音に年の瀬を感じます。
茶花は中庭の紅葉と早咲きの水仙。紅葉は、朝、手が届く枝を切って来ます。
細い枝ですぐに葉が落ちそうですが、かけがえのない季節の彩りですね。
今日の棗は形が平たい「平棗」、蒔絵は黄色に色づいた銀杏です。
茶杓は白い竹でなく、「煤竹」。囲炉裏や竈(かまど)の煙ですすけた色です。
秋から冬の風情があり、12月の銘は「千秋楽」。
干菓子は「大納言」(京都式亭)。柔らかい小豆と氷砂糖の甘さが嬉しい一品で
薄茶によく合います。
上級クラスは皆さん揃って「行台子」の点前で、今年の稽古納めになりました。
この点前は竹の台子に唐物の茶入れ、天目茶碗を使う格式あるものです。(写真下)
青磁の花入れには、椿と雪柳の枝。風に散っていく葉に行く年を思います。
今年もまだコロナ禍の心配が続きます。
新年が明るく健康な年になりますように。
世界に平和が訪れるよう祈ります。
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